【きもつき情報局】地域の店を守るという大問題

しばらく前のことです。

いつも利用している近くのスーパーに車を走らせたところ、普段と様子が違うのに驚きました。
そこではよく弁当を買っていたのですが、そこの弁当はボリューム満点でしかも安い。お惣菜の味もまずまずだし、毎週土曜日には安売りとなるので、そこそこの人が集まっていました。
そして、そこのスーパーが何よりよかったのがロケーション。バイパスにできた大型店とは違って、まちなかにあるものですから、近くの住人、特にお年寄りにとってはとても便利なスーパーでした。
ところが、その日、スーパーに行ってみると、店のまわりに何やら人が集まっています。その数10人ほどでしょうか。
なんだろう、何かあったのかな?
と思いながら、車から下りて入口のドアを開けようとすると閉まっているではないですか。別の入口に行くと「本日休業」の張り紙があります。
店のまわりにいる人たちに聞いてみようかとも思ったのですが、なんとなく緊張感が漂っているようで結局、何も聞かないまま別の店に行くことにしました。
それで、その店が突然閉店になったと知ったのはそれから数日後。町内でお店をやっている同級生から教えてもらいました。
正直、ちょっとしたショックでした。
先ほども書いたように、まちなかにあってとても便利で、しかも弁当などがうまくて安い。そんな店が突然なくなってしまったわけですからね。自分にとってもそうだし、まわりの人たちにとっても大きなショックだったに違いありません。
いちばん心配なのは、いつもそこで買い物をしていたお年寄りたちです。中には何十年も通っていた人もいることでしょう。その店が突然なくなるなんて、まさに想定外の出来事です。
いったい、彼らはこれからどこに買い物にいけばいいのか。
そこで買い物をしていたお年寄りの多くは、いわゆる「交通弱者」といわれる人たちで車の運転ができない人たちである可能性が大です。その人たちにとって、そのスーパーがなくなるということは大問題です。
これもまた、衰退する地方経済の不可避的な現象であるとクールに分析しようと思えばできるのでしょうが、そのスーパーに頼っていた人たちにとっては、なんともやりきれません。
とはいえ、その店を再興するなり、別の店を誘致するということは容易ではありません。どちらかというと、このままシャッターがずっと閉まったままになる可能性が大です。
こういう昔からあるまちなかの店をどうやって守っていけばいいのか――それもまた行政や地域再生にかかわる団体や人たちが真剣に考えるべきテーマなのだと改めて感じた次第でした。
でもなぁ、名案はなかなか見つからないんだよなぁ……

有留修(ありどめ おさむ)

1959年、肝付町出身。日米の大学で国際関係論を学んだ後、時事通信社やTBSなどで国際報道記者を務める。90年代初めに再び渡米、ジョンズホプキンス大学大学院で修士号を取得。帰国後はインターネット業界に転じ、マイクロソフト社ではニュース部門の立ち上げを指揮。その後、独立、2000年には上海とロンドンに拠点を移す。2007年帰国、田舎と世界を結んだ地域活性化事業を手がける。2012年春から約2年間、NPO法人 きもつき情報化推進センターの事務局長を務めた。

  • コメント: 0
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

カテゴリ一覧
◎きもつき情報局
〇動画
〇地域・イベント
    地域の話題
    伝統
      ・流鏑馬
   
    インタビュー
    観光案内
    アーカイブ
〇歴史
    歴史探訪
〇自然
    釣り関連