平成25年肝付町家族支援体制事業の一環となる「認めることで人を好きになる~認知症について学ぼう~」が9月11日、肝付町文化センターで開催されました。認知症講話や寸劇などがあり、家族の介護をしている人や介護経験者などおよそ40名が参加しました。
はじめに姶良市加治木町にある小規模多機能型居宅介護事業所「よかあんべ」の苙口(おろぐち)淳さんが「楽しい笑顔と優しさに包まれて」と題して講話を行いました。
施設でのエピソードを話す苙口さん
苙口さんは冒頭で認知症の症状などについて説明した後、施設で撮った写真を使いながら地域との交流や利用者同士のふれあいなどさまざまなエピソードを紹介し、「介護で大切なのは特別な知識などではなく、相手の立場や気持ちを考える思いやりとやさしさです」と強調しました。
続いて「介護経験者からのメッセージ」として、在宅福祉アドバイザーの奥道子さんが自身の経験を語り、「デイサービスなども利用して助けをかりて、ひとりで自分を責めたりせずに楽しく暮らしてください」と呼びかけました。
さらに肝付町介護相談員の宇都ヒルコさんと桐野寛子さんらが寸劇「わかりやすい 認知症の困った!対応方法」を披露、ユーモアをまじえて認知症の症状とその対応法を紹介しました。宇都さんたちの息のあった軽妙なやりとりに参加者は時々笑い声をあげながら見入っていました。
寸劇に笑顔で拍手を送る参加者
最後の意見交換では、鹿屋市から参加した81歳の男性が入院中に認知症患者とその介護を目の当たりにして「愛情がなければ続かない」と思ったことなどを話し、「寸劇を見て自分もそういう(認知症の)立場になるかもしれないと強く感じました」と感想を述べていました。
肝付町地域包括支援センターの川﨑ちとせさんは「それぞれなにかを感じてもらえたのではないかと思います。今後は、経験を聞いたり、知恵を出し合ったりできるように介護をしている方々や介護経験者による家族交流会を開催する予定です」と話していました。
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