およそ1ヶ月半にわたって鹿児島県内各地を結んで行われた「おおすみ-かごしま芸術祭2014」のクロージングイベントが8月31日、肝付町の川上小学校(休校中)体育館で開かれ、町内外から来場者がありました。
イベントでは、川上地区に伝わる十五夜の綱引きの際に打ち鳴らされる「鐘つき」や波見地区に伝わる「鎌踊り」の実演及び体験、パフォーマンスなどのほか、住民による川上地区の紹介や岸良地区からの来場者による岸良音頭の披露があり、イベントに興を添えました。
地域住民による鐘つきの実演
波見に伝わる鎌踊りを体験
鹿児島国際大学教授の久保禎さんのピアノと同大非常勤講師の片倉聖さんのオーボエ演奏では、鎌踊りの唄や童謡などの馴染みのあるメロディーを断片的に使った曲が披露され、さらに、ダンサーの平井優子さん(岡山市)とJOUさんも加わり、来場者は音楽とパフォーマンスの即興コラボレーションに見入りました。
音楽とダンスの即興コラボレーション
最後に「地域と芸術の美味しい関係」と題して、加藤種男さんの芸術祭アフタートークが行われました。
加藤さんは「アーティストがただ見せる、聞かせるだけでなく、地域にあったものを取り入れ、住民と一緒に楽しめるようになることが大事」と語り、自分とはなにか表現したい欲求は誰にでもあるので高齢者の話をアーティストが聞き、話す側は聞いてもらうことに対しておこづかいを出すという試みをしてはどうかと提案しました。
来場者に語りかける加藤さん
昨年も芸術祭に参加したダンサーの平井さんは「また肝付町に来たい、地元の踊りをみたいという夢が叶いました。地元(岡山)にも伝統的な踊りはありますが、地域で違うものだと体感しました」と語り、また肝付町を訪れることを望んでいました。
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