昭和37年(1962年)に鹿児島県無形文化財に指定された「本町八月踊り」は、水神祭の儀式から発生したものといわれ、五穀豊穣、無病息災を祈願して旧暦の8月に肝付町新富の本町中央町道で行われます。
この本町八月踊りの祭りでは、地域住民が集まって神事を行った後、夕方から3カ所の祠をまわって鉦踊りによる「法楽(ふらく)」をします。
夜になると、本町の中央町道の路上に組まれた櫓で、胡弓、太鼓、三味線の哀愁ただよう調べで「思案橋」や「万次郎句読」などの踊歌がうたわれ、その周囲に踊り手が輪をつくって踊ります。
現在、八月踊りは2年に1度、「表年」に本来の形で開催し、「裏年」は祠の前で鉦踊りをするなど縮小した形の祭りを行っているそうです。
今年は、9月27日に小雨がぱらつくなか開催され、町内外からの見物客の前で八月踊りが披露されました。その様子を動画と写真でお楽しみください。
集会所に地域住民が集まって神事が行われます
舞台となる本町の中央町道です
有志による「屋台」の準備が始まっています
集会所の裏にある祠。この場所をはじめとして鉦踊りによる法楽を3カ所で行います
太鼓と鉦をたたきながら祠と祠の間を移動します
鉦踊りは浴衣に紋付、羽織、足袋、せった姿で鉦や太鼓を持ち、円陣をつくって鉦と唄に合わせて足を動かして踊ります
町内外から集まった見物客が軒下に並んで始まりを待ちます
櫓の周りに輪をつくって踊りが始まりました
男性は浴衣にじん笠をかぶります
未婚の女性は御高祖頭巾をかぶって踊ります
近年では子どもたちも踊るようになりました
櫓では三味線、胡弓、太鼓の伴奏で唄います
通りに面した店先で飲ん方をしながら踊りを楽しむ人々もいます
休憩(ナカアガイ)以後は服装は自由で一般の人も加わって踊ります
出端を含めて全部で9曲が踊られ、夜が更けてゆきました
この記事へのコメントはありません。