【きもつき情報局】薩摩半島南端でガイド研修(2015年)

まもなく発足してから丸2年になる肝付町観光ガイド部会「肝付ふるさと案内人」の先進地研修が2月19日に行われました。
 
今回、研修地となったのは、鹿児島湾を挟んで肝付町とはほぼ反対側にある、薩摩半島南部の南九州市頴娃(えい)町と指宿市山川です。直線距離ならば近い場所ですが、陸路で行けばおよそ170kmの道のりです。
 
この日はまず南九州市頴娃町にある、釜蓋(かまふた)神社にマイクロバスで約2時間半かけて向かいました。
 
この釜蓋神社というのは通称で、正式には射楯兵主(いたてつわものぬし)神社といいます。海岸部にある小さな神社ですが、プロサッカー選手が参拝したことなどから有名になり、今では全国的にも知られるスポットとなっています。
 
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海辺にある釜蓋神社(南九州市頴娃町)
 
現地で出迎えてくれたのはNPO法人頴娃おそこ会の加藤潤さんです。加藤さんはふるさと案内人の発足式で基調講演の講師を務めたことがあり、発足当時からのメンバーにとっては久しぶりの再会となりました。
 
加藤さんは周辺スポットにも立ち寄ってもらうためのマップをつくって置いたり、ベンチを設置したりしたことなど、地域住民がアイデアを出して工夫し、また行政に要望を出した例についての説明を交えなら、釜蓋神社に続けて景勝地の番所鼻自然公園、タツノオトシゴ観光養殖場のタツノオトシゴハウスを案内しました。
 
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番所鼻自然公園を案内する加藤さん(右)
 
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タツノオトシゴについて説明する、加藤さんの弟の加藤紳さん(左)
 
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見晴らしの良いタツノオトシゴハウスの一角
 
また、頴娃おこそ会会長の西村正幸さんも参加しての意見交換会もあり、NPOと観光協会が一緒に地域おこしに取り組み、事例に合わせて柔軟に対応していることなどの説明もありました。
 
加藤さんは「駐車場の整備などハード面も大事ですが、ベースとなるのはソフト面、ガイドなどの人の力です。また、頴娃なら指宿や知覧といった周辺の地域と連携することも大事です」と自身の経験を踏まえて話しました。
 
参加者からは「観光客に話を持ちかけるポイントは?」「知らないことを聞かれたらどう対応すればよいか?」などの質問が出ていました。
 
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意見交換会の様子
 
続けて午後からの研修地となったのは、指宿市山川です。
 
山川は港として地形に恵まれ、中世から交易の拠点として栄えた、現在はカツオを中心とした水産加工が盛んな港町です。
 
こちらでは指宿まるごとガイド事務局に所属している「いっど、いっが、山川港の会」のガイドのみなさんが「山川港まち歩き」のコースを案内してくれました。
 
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まち歩きで説明を受ける参加者たち
 
時間が限られているため、コースすべてをまわることはできませんでしたが、山川の街なかを歩きながらT字路に置かれた石敢當(中国伝来の魔除けの石塔)や山川でしか採れない山川石についての説明など地元民ならではの体験談を交えた説明に参加者は熱心に耳を傾けていました。
 
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まちのあちらこちらで見られる石敢當
 
また、かつお節工場の見学もあり、身近な食材だけに参加者は興味津々の様子で「腹側の部分と背中側の部分では、かつお節にしたとき味が違うのか」など質問もたくさん出ていました。
 
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かつお節工場の見学
 
まち歩きの後には意見交換会があり、山川港の会のメンバーが専門家らと協力してつくりあげた港のジオラマを眺めながら、まち歩きの際に気をつけている点や情報共有の大切さなどについて話し合いました。
 
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手づくりの山川港のジオラマ
 
最後に肝付町観光ガイド部会を代表して部長の福谷平さんが感謝の言葉とともに「これからもお互い交流させていただいて、勉強していきたいです」と述べ、山川港の会のメンバーに見送られながら帰路につきました。
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