内之浦宇宙空間観測所のすぐ隣にある長坪地区。
ロケットが打ち上げられる際には、住民が総出で避難する地区です。観測所スタッフが打ち上げの成功祈願に訪れる長坪観音もあります。
先週、この地区で肝付町観光協会・ガイド部会の現地研修が行われました。
研修では、ボランティアガイド・肝付ふるさと案内人として活動しているガイド部会の会員たちがまもなく見頃を迎える「長坪の岩ツツジ」と、かつてロケット打ち上げの際の避難場所だった「保安退避室(シェルター)」を見学しました。
岩ツツジは内之浦宇宙空間観測所前を通っている国道448号を外れて海側へと降りていった、隠れ里のような場所にあります。そこは上村明さんの私有地で、かつては畑にしていたという斜面に岩ツツジが一面に植えられています。
斜面の岩ツツジは日の当たり方が違うからか、少しずつ時期がずれて咲いていきます
案内してくださった明さんの奥さんのヒロ子さんによると、明さんが約18年前からおよそ2000株植えたそうです。
斜面ですから機械が入るわけもなく、山鍬を使って掘り起こし、肥料をやり、草を取ってと手間暇かけて見事な景観をつくりだしました。
岩ツツジの種について説明するヒロ子さん
岩ツツジの間からは発射台を見ることができ、花の時期には毎年テレビ局がこの風景を撮影に訪れるそうです。
岩ツツジとロケット発射台
その後、長坪観音の前を通って、シェルターへと移動しました。
長坪地区のシェルター
このシェルターは1968年(昭和43年)に建築され、2014年(平成26年)3月に町へと譲渡されたシェルターは、観測所の建物設計を手がけた建築家・池辺陽の作品でもあります。
シェルターの内部
今回、初めてシェルターの中に入ったというメンバーがほとんどで、風変わりな造形に「コンサートでも開いてみたら面白そう」「こういう施設はほかにはない」など、ぜひ活用していきたいと口をそろえていました。
※シェルター内部には普段は入れません。
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