肝付町には本部と17分団からなる「肝付町消防団」があります。
300名を超える団員は本職を別に持つ、準公務員の町民です。
昔は比較的緊急時に対応しやすい農業従事者が多かったそうですが、現在は会社員が多く、昼間の招集に対応できる人が少なくなっていることが問題になっています。
また、団員の高齢化も進んでいて、後継者の育成に頭を悩ましている分団もあります。
都市部とは違い、肝付町では身近な存在に感じられる消防団なのですが、それでも実際のところ、どのような活動をしているか、あまり知られていません。
「飲んかた(飲み会)をしちょばっかいやが(してるばかりだ)」と思われているとぼやく団員もいるとのこと。
その誤解を解くため、というわけではありませんが、その活動をぜひ知ってもらい、若い人たちにも興味をもってもらいたいと、その活動について自身も消防団に所属しているスタッフKが紹介します。
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春の全国火災予防運動の始まる3月1日、朝の6時。全員集合し、担当地区内のポンプ等の機器及び消火栓点検を始めました。
まだ暗い中、詰め所前でポンプの点検
ポンプの点検では、水圧やバッテリーなどをチェックします。わたしが所属している団では6カ所あり、今回の点検では異常なしでした。
その後、消防車の点検などを済ませ、大体、8時ぐらいに終了しました。
また、夜7時頃から消防車に乗って火の用心や戸締まり点検を呼びかける広報活動もしました。
消火栓を点検。勢い良く出る水には要注意!
火災予防運動期間の活動はこのようなものでしたが、ほかにも、火災発生時の消火活動はもちろん、遭難者行方不明者の捜索、災害発生時の災害復旧、消火活動における操法の訓練などさまざまな活動をしています。
伝統行事オネッコ(鬼火焚き)の火の始末もします
また、あまり知られていないと思いますが、大雨の際には水門にある管理所に控えて河川の水位をチェックしますし、台風のときには災害に備えて詰め所に待機しています。
それぞれの分団員が責任を持ち、緊急時に備えているのです。
大変だけれども地域の役に立てることに、やりがいを感じています。
もっと若い人たちに興味を持ってもらい、地域のために一緒に協力してくださる方が出てきてくれることを期待しています。
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