千葉工業大学(千葉県習志野市)による小型ハイブリッドロケットの打ち上げが5月4日、肝付町の岸良海岸で行われ、高度170メートルへの到達、洋上での機体回収ともに目標を達成し、最高の結果で初陣を飾りました。
この打ち上げは、昨年6月に肝付町と千葉工大が結んだ宇宙産業の人材育成を目指す包括連携協定における初の取り組みで、地元関係機関の支援と協力で実現に至りました。
この日打ち上げた千葉工大のロケットは、全長1.5メートル、直径15.4センチ、重さ7キロで燃料に液体と固体を使用するハイブリッド型。愛称の「きしら宇美亀(うみがめ)ロケット」は地元の小中学生が考えたもので、機体の側面にある海亀マークがシンボルです。
会場の岸良海岸には町内外から約300人のロケットファンが集まり、同日午前11時に上空に向かって勢いよく飛んでいく「きしら宇美亀ロケット」に歓声と拍手を送り、打ち上げ成功を祝福しました。
高度170メートル地点に達すると予定通りパラシュートが開き、洋上に落下した機体は船で回収されました。
千葉工大の和田豊教授は「肝付町で初めての打ち上げ、この成功の喜びをみんなで分かち合いたい」と話し、肝付町の宇宙のまちづくり推進課は「小学校跡地を活用した環境作りを進め、開発や打ち上げ拠点の集約化などを目的として整備していきたい」と連携強化のためにより力を入れていくことを表明しました。
今回打ち上げられた「きしら宇美亀ロケット」は、地元の岸良学園に寄贈され、同校で展示する事になるそうです。
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