肝付町の国指定天然記念物「塚崎のクス」は塚崎古墳群1号墳(円墳)上にそびえる高さ25mの巨木です。推定樹齢は1200年から1300年以上といわれ、いたるところに腐朽がみられていたところに令和4年の台風14号が上陸し、約20mの枝が折れるなどの実害がありました。
すぐさま国補助金を受けて令和4年度から6年度にかけて災害復旧事業に取り組み、折損した枝の処理や樹幹治療、ボードウォークの修復作業を行い、今なお力強く生い茂った様子をみせています。
また、鹿児島県と肝付町、大崎町、東串良町が連携して、魅力ある観光地つくり事業を推進し、3町の古墳群を「日本最南端古墳巡り」として観光周遊を図りました。
それにともない、肝付町の塚崎古墳群には令和6年度に塚崎1号墳(塚崎のクス)の駐車場と遊歩道を整備しました。
駐車場は大型バス3台、普通車12台、身障者用1台、バイク駐車スペースを整備し、自転車8台分のサイクルスタンドも設置しました。
その他、休憩用の東屋とトイレを駐車場の一角に設け、3町の古墳群と連動した案内板が設置してあります。
整備された遊歩道は、塚崎のクス(1号墳)へと続いており、アプローチが容易になりました。路面は透水性自然石舗装で施工され、文化財の雰囲気を損なわないものになっています。
このように新しく環境が整えられた塚崎古墳群を観光周遊の拠点として推進する町学芸員の清田祥之さんは「塚崎古墳群は日本最南端の前方後円墳や災害復旧を終え生まれ変わったクスもある史跡と天然記念物が共存する貴重な場所です。大隅半島の各古墳群とあわせてぜひ多くの方に来て観ていただきたいです」と話しました。
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