はやぶさを打ち上げた内之浦宇宙空間観測所から明日(12月17日)、今年(2012年)8月以来となる観測ロケットの打ち上げが予定されていますが、それに先立つ本日(12月16日)、報道機関に対する説明会とロケットの機体公開が行われました。
説明にあたる宇宙科学研究所の稲富裕光准教授(左)と石井信明教授
説明にあたった実験主任で宇宙科学研究所の稲富裕光准教授によると、今回打ち上げられるのは、微小重力環境を利用した均質核形成を実験する「S-520-28号機」と呼ばれるもので、弾道飛行で得られる数分間の微小重力環境を利用して、結晶化の最初の段階である核形成のようすを観察・計測することが主な目的です。
それにより、核形成についての物理を理解するとともに、将来的に国際宇宙センター(ISS)で行う、長時間の繰り返し実験のための基礎データを得たいとしています。
発射を待つばかりの観測ロケット
説明会の後に公開されたロケットは全長8.7メートル、全重量2.3トンで到達高度は290キロメートル。約8分から10分間飛翔した後、ロケットと実験装置が海に着水することになっています。また、打ち上げの場所は、日本初の人工衛星「おおすみ」が打ち上げられたKSセンターで、ロケットは発射台にすでに装着されており、明日の発射を待つばかりとなっています。
KSセンターに集まった報道陣と関係者
なお、今回の打ち上げは宮原シュミット台地付近で一般の人たちも見学が可能です。
報道陣用に設けられた見学所
この記事へのコメントはありません。