地域内での支え合いや見守り活動を考える「『寄って!結って!会』in新富~地域づくりと地域支え合い検討会」が1月18日、肝付町の新富地区公民館で開かれ、同地区の住民を中心に民生委員や看護師など約40名が参加しました。
同会は、町の地域包括支援センターと社会福祉協議会が主催して「認知症や障がいのある人、その家族や地域住民のみんなが安心して過ごせる地域づくり」を目標に4年前から新富地区で定期的に開催しているものです。これまでは認知症について学んできましたが、今回初めて精神障がいをテーマに研修を行いました。
精神障がいについて学ぶ参加者
研修では、志布志市の生活訓練事業所「もっこく」の施設長、林郁生さんが精神障がいをテーマに講演、その中で林さんは精神障がい者の置かれた状況や活動について説明し、彼らを支えるサービスが充実していないために故郷で暮らしたくても暮らせない現状を訴えました。また、「精神障がい者でも一方的に支援されるだけでなく、支援することもできます」と語り、「できることはして、できないことは支えてもらいながら、お年寄りも精神障がい者も全員が参加して、活躍できるまちづくりをしてほしいです」と締めくくりました。
その後、参加者はグループに分かれて、これまでの地域の変化と今後の取り組みについて話し合い、活発に意見を出し合っていました。グループで出された意見はそれぞれスタッフがまとめて発表し、「空いている施設を活用して、いつでも気軽に行ける場所をつくってほしい」といった提案が紹介されました。
活発な意見が飛び交います
参加した長倉朝子さんは「みんないい意見をそれぞれ持っています。いい方向に変わっていって、優しい町ができればいいと思います」と語り、今後の地域の変化に期待しているようでした。
地域包括支援センターの能勢佳子さんによると、「認知症のお年寄りの徘徊で、消防団による捜索が年に何回もあったのですが、この会が開催されるようになってから捜索回数が激減しています」とのことで、地域の人々に見守りの意識が根づきつつあるようです。
ちなみに同検討会は今年から内之浦、岸良、後田の3地区でも新たに開かれる予定です。
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