春の訪れを感じさせるかのような穏やかな陽気がここ数日続き、冬枯れの風景の中にも少しずつ緑色が増えつつある田園地帯で2月1日、肝付町前田の県立高山高等学校の校内ロードレースが開催されました。
この大会は同高生徒の体力づくりの一環として、毎年開催しているもので、男子は10キロ、女子は5キロを走ります。参加するのは、3年生が卒業前の自宅学習期間に入っているため、1、2年生のみ77名です。
あいにくの雨の中とあって、中には嫌がる生徒もいましたが、午前10時半にはまず男子生徒が正門付近に引かれたスタートラインに立ち、川元純一郎校長のスタートの合図でいっせいに駆け出し、それに続いて女子が駆け出します。全員とまではいかなくても、さきほどまでの嫌々ながらの表情が消え、見違えるように真剣な表情で走る生徒が目立ちます。
雨の中、いっせいに駆け出す女子生徒
コースはなるべく車通りの少ない道を選んで設定され、学校を出るとすぐに大通りから折れて脇道に入ります。しばらく脇道を下ると田園地帯です。碁盤の目のようにきれいに区画された農道を周回して学校に戻ります。男子は3周、女子は1周です。
生徒たちは雨に濡れながらも懸命に走り、中には水たまりに足を踏み入れ、靴がずぶ濡れになる生徒の姿も見受けられました。しかし、見ていると、そんなことはお構いなしといったふうです。とにかく、ただひたすらゴールを目指します。
農道を周回してゴールを目指します
男子の一位は2年生の清山蓮くん(16)で、タイムは45分49秒。なかなかのタイムですが、それでも本人は「去年より遅い。一位でも悔しい」と納得いかないようでした。
一方、女子の一位は26分40秒でゴールした1年生の宮園茜さん(16)です。「練習の成果を発揮できました。沿道からの声援が力になりました」と初めての校内ロードレースで一位になったことを喜んでいました。
ゴールした生徒たちは、雨で濡れた体を体育館に置かれたストーブで温めます。そして最後の生徒がゴールすると閉会式が行われ、3位までの生徒にメダルと賞状が贈られました。
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