肝付町立波野小学校の5、6年生25人が宿泊学習のプログラムのひとつとして5月16日、町内の港町、内之浦地区の漁港内でシーカヤックを体験し、オールを漕いで海上をスイスイと進んで遊ぶ、マリンスポーツを心行くまで楽しみました。
この日は、あいにくの曇り空ではありましたが、比較的風が弱いこともあり波が穏やかで、安全面からみれば絶好のシーカヤック日和です。しかもシーカヤックを浮かべるのは防波堤で仕切られた区域なのでなおさら安心して楽しめます。
また、そこは遠浅の海岸でもあるため、岸から一番遠い防波堤付近であっても、水深はそれほど深くありません。子どもたちのシーカヤック体験にはもってこいの場所といえます。
砂浜に並べられた色とりどりのシーカヤック
午後1時過ぎに到着した子どもたちは、「今日はよろしくお願いします」とシーカヤックを管理する教育委員会の担当者らに元気よくあいさつをした後、内之浦在住で体育指導員の経験をもつ川口照夫さんからオールの持ち方など簡単な説明を受け、ライフジャケットとヘルメットを着用して海に出る準備を整えていきます。
今回使用するシーカヤックは3人乗りです。それに初めのうちは2人1組で乗り込んで次々と海へ向かって漕ぎ始めます。お互いの息を合わせるために「右、左、右、左」と声をかけあいながら漕ぐタイミングを合わせている組もあれば、途中から一人になり、単独で縦横無尽に海を進む子どもなど、それぞれの力量に合わせて楽しんでいました。
息を合わせてオールを漕ぐ子どもたち
川口さんは「海の上を自由に移動して楽しんでください。勇気があったらカヤックの上から海に飛び込んでもいいですよ」と監視用のボートから、あちらこちらに散らばった子どもたちに声をかけてまわります。
その言葉を受けて早速子どもたちのうちの何人かが海に飛び込みました。真っ先に飛び込んだのは半数くらいでしたが、その後も恐る恐る海に入る子どもがいたり、友達から海に引きずり込まれる子どもなどもいて、最後にはほとんどが海の中に入っていきます。最初は尻込みしていた子どもたちもいったん海に入ると歓声を上げながら、ちょっと早めの海水浴を楽しんでいました。
あっというまにシーカヤックが飛び込み台に
防波堤に囲まれた区域は一部を除いて遠浅のため、子どもたちがおぼれる心配はありません。しかもライフジャケットを身に着けているためなおさら危険性は低いということで、子どもたちは普段は行けないような場所まで泳いで行けることを楽しんでいるようです。
足がつかないところでも余裕のポーズ
そうして子どもたちにとって今年初めてのシーカヤック体験は約1時間で終了。初めてシーカヤックを体験したという6年生の二木瑠星(りゅうせい)くんは「思っていたより簡単にできて面白かった。だけど腕の力がなくて漕ぐスピードがすぐに落ちてしまいました。次はもっと腕に力をつけてシーカヤックに挑戦したいです」と話してくれました。
思う存分、海を楽しんだ子どもたちは、この日のために準備をしてくれた教育委員会の担当者と川口さんにお礼をいって漁港を後にしました。
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