【きもつき情報局】掘り起こせ!肝付町の宝物

異業種間の連携による新商品の開発や販路開拓などを目的とする肝付町異業種交流サロンが「きもつきの『おいしい』を発見」をテーマに6月27日、コスモピア内之浦で開催され、町内の農家や建設会社、食品加工グループなどのほか町外からも青果市場や金融機関関係者、食品製造会社など90名を超える参加者が集まりました。
 
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大勢の参加者で熱気あふれる異業種交流サロン
 
2回目となる今回のサロンではまず、南さつま市坊津町出身で、株式会社樹楽の代表取締役梛木春幸(なぎ しゅんこう)さんが「全国に誇れる肝付の食材」と題して講演しました。
 
講演の冒頭で那木さんは、世界中から一流の食材が集まる京都・嵐山の料亭で働いた経験から「鹿児島には、特に大隅地域には野菜も魚も肉もピカイチの食材がそろっている」ことを強調しながら、鹿児島がどれほど食材に恵まれているかをあらためて認識するとともに、世界的にも認められている日本の伝統的な食文化をもう一度見つめなおしてほしいと、参加者に訴えました。
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講演をする梛木さん
 
10年前に帰郷してから食育の活動をするようになったという梛木さんは、食を通じた町おこしとして全国的にも有名になった静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」を成功例として挙げつつ、次のように語り、生産者が留意すべき点としていつどれだけの生産物を提供できるか、消費者の求めるものはなにかを把握し、それぞれのこだわりをアピールする必要性を挙げました。
 
「『食べていけるだけでいい』という声をよく聞きますが、町おこしにはもうかることが必要です。もうけを出すことで雇用が生まれ、若い人たちが地方に帰ってくるようになるのです」
 
ほかにも、鹿児島ではだれかがもうかることに対し妬む風潮も強いという問題点を挙げ、「人を呼ぶためには個人戦ではなく団体戦でやることが重要」と述べ、地域の人々が協力することの大切さなどを指摘し、「地域の利益になることが自分の利益にもなります。自分に何ができるか、何かしようと考える人が集まって、持続的に続けることが大事です」と呼びかけました。
 
講演の後の質疑応答では、参加者から「肝付町の特に優れた食材は具体的にはどれですか」との質問があり、那木さんはすべてを把握しているわけではないですがと断った上で「海のもの、魚の味は全然違いますし、辺塚だいだいも優れた商材です」と答え、「ただなんとなく見ているものでも、本当は価値のある、『宝物』であることがありますので、意識してみてください」と話していました。
 
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伝統的なねったぼ(さつまいも入りの餅)を丸めて揚げた「ねったボール」
 
講演後、永野和行町長は「前回よりも多くの人が集まって関心の高さを感じました。講演も心打たれる内容で、何かしないといけないという気持ちになったのではないでしょうか。これでみなさんがつながってくれればよいと思います」と語り、今後の異業種間の連携に期待している様子でした。
 
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商品を実際に試食しながらチェックする参加者
 
続いて開かれた交流会では、食品を中心とした商品紹介や自社PR、試食などが行われ、参加者は商品について熱心に質問したり、意見交換をしたりして交流を深めていました。
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町外から訪れた参加者によるPR
 
交流会で実際に参加者たちと話した後、那木さんは「いろいろな地域をめぐっていますが、肝付町は空気が違うと感じました。全体的に何かしないといけないと感じている人、前向きな人が多いのではないでしょうか。今後が楽しみです」と語り、肝付町での反応のよさに驚いた様子でした。
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