2013年8月22日に内之浦宇宙空間観測所から打ち上げ予定のイプシロンロケットに搭載される惑星分光観測衛星「SPRINT―A」の公開と説明会が7月20日、同観測所でありました。
計器センター記者会見室で開かれた説明会では、惑星分光観測衛星プロジェクトチームの澤井秀次郎プロジェクトマネージャと宇宙科学研究所太陽系科学研究系の山崎敦助教が、衛星の概要とミッションについて説明しました。
衛星の説明をする山崎助教(左)と澤井プロジェクトマネージャ
説明によると、SPRINT―Aは衛星開発の低コスト化を目指すためにセミオーダーメイド型のシステムを採用、羽を広げた長さは約7メートルで高さ4メートル、重さは350キロあり、地球を回る人工衛星軌道から金星や火星、木星などを遠隔観測できる世界初の惑星観測用の宇宙望遠鏡を搭載した衛星となります。
大気の影響を受けない宇宙空間から、太陽系内の他の惑星の大気や太陽風から惑星環境を守っている磁気圏について調べることが主たる目的とされており、また同時に次世代の高性能小型衛星用電源の実現に向けて、新しい太陽電池セルと蓄電装置を搭載し、実際の宇宙環境で試験したうえで技術の実証を目指します
クリーンルーム内で公開された観測衛星
(写真提供:肝付町企画調整課)
この日、公開された人工衛星は、これから総合試験などを経て、打ち上げ本番を迎えます。観測期間は1年間で、その間に強い太陽風が惑星の大気にどのように作用するかを調べ、初期の太陽系で何が起こっていたかを解明することが期待されます。
※なお同衛星に関する詳しい説明は宇宙航空研究開発機構(JAXA)のこちらのページをご覧ください
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