肝付町に残る鬼火焚きの伝統の中でも異彩を放っているのが昼間に行われるドヤドヤサーです。そのドヤドヤサーが1月7日、肝付町内之浦地区の漁港そばの広場で開催され、七草祝いの子どもたちや地域住民が無病息災を願いました。
火入れ予定時刻の午後2時前には会場にたくさんの人が集まり、紙垂(しで)がついた笹をお守りとして保存会メンバーからもらっていました。また七草祝いの子どもたちのお祓いなどの神事も執り行われました。
玉串を奉納する親子
約15メートルの孟宗竹を束ね立てられた竹柱には、日の丸の扇子や、5色の布、折り紙などが飾られています。また、生まれ月によって12本の縄尻がのびており、その縄をそれぞれの月に生まれた来場者がしっかりとつかみ、準備ができたらいよいよ火入れです。
竹柱を中心にして掘ってある穴には、それぞれが持ち寄った正月飾りやお札などがたくさん入っていて、そこに点火されると、火はたちまち大きくなり、竹柱はまたたくまに炎でおおわれました。
点火からしばらくすると安全を確認してから、竹柱を縄で引き倒します。今年は1月生まれと2月生まれが引く縄の間に倒されました。
来場者は、倒れた竹柱の竹笹や飾り物などの縁起物を持ち帰ろうと子どもから大人まで一斉に駆け寄り、それを残り火の煙で炙って今年一年の無病息災を願いました。
竹笹や飾り物の取り合いはまさに「争奪戦」
鹿屋市から七草を迎えた子どもと参加した女性は「内之浦出身なので、私自身もドヤドヤサーで七草を祝いました。自分の子どもも、ドヤドヤサーでお祝いしたかったので参加しました。成長した姿を見てとてもうれしく思います」と笑顔で話していました。
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