肝付町岸良の船間地区を流れる馬口(ばくち)川に建設中の小水力発電所の工事現場で6月7日、発電所建屋内に発電機本体を搬入・設置する作業が行われました。
発電所の建屋付近から見上げる馬口川
同発電所は、九州発電株式会社(鹿児島市)が県内40カ所に建設を計画している小水力発電施設の第1号となるもので、平成24年8月16日には、肝付町と同社との間で建設に関する立地協定を締結、工事を請け負った株式会社大林組が昨年4月から作業を進めてきました。
下流に設けられた発電所建屋
午前9時過ぎ、トラックに積載された発電機が馬口川の下流につくられた建屋に到着した後、現場スタッフによる入念なチェックを経て、いよいよ大型クレーンを使っての搬入作業が始まりました。
慎重の上にも慎重を期して、建屋の屋根の真ん中につくられた穴を通して発電機がゆっくり下ろされてからは、建屋内で待ち構えていたスタッフがミリ単位で発電機と設置場所を確認し、2時間あまりをかけての設置作業は無事に終了しました。
トラックで運び込まれる発電機
搬入の前に入念にチェック
大型クレーンにつるされていよいよ搬入作業開始
建屋の屋根の穴から時間をかけて搬入される発電機
真剣な表情で設置位置を確認する現場スタッフ
担当者によると、この後は試験運転を経て、7月末には工事が終わり、8月から本格稼働する予定です。
現場で作業にあたっている大林組の九州発電船間工事事務所の井上浩二所長は「トラブルはありましたが、間に合ってよかったです。工事がいよいよ最終段階に入り、ほっとしていると同時に仕事自体はまだ続きますので、これからも気を引き締めて、最後までやりとげたいです」と、最後の追い込みに向けた決意を語ってくれました。
設置された発電機
総工費15億円をかけて建設される同発電所は、馬口川の上流と下流の高低差を利用し、今回設置された発電機を回して年間に一般家庭約2000世帯分に相当する約630万キロワット時を発電、生まれた電力は九州電力に売電されます。
この記事へのコメントはありません。