岸良小学校では、子どもたちが故郷の自然と命について学ぶことを目的にウミガメの保護活動を続けています。
毎年、PTAの協力を得て岸良海岸で採卵し、校内にある孵化場で卵を孵化させた後に子ガメを放流する活動です。
2013年8月に行われた子ガメの放流
6月20日には、あらためてウミガメについて専門的な知識を学び、保護活動に役立てようと鹿児島大学水産学部の西隆一郎教授を講師に招いての「うみがめ講演会」が開催され、全校児童11名のほか保護者や地域住民らが参加しました。
講師として招かれた西教授は海岸域の環境保全が専門分野ですが、ウミガメの調査研究も行っており、調査の結果を交えながら、生態や保護活動などについて話しました。
講演会の様子
日本近海で主に見られるアカウミガメが産卵に上陸する数は、月の満ち欠けや潮の干満には関係しないことや産卵後1日以上経った卵を採卵して孵化場に移す際は並べる向きをすべて産み付けられたときと同じにして並べなくては孵化率が低くなることなどを説明、参加者は熱心に聞き入っていました。
講演後、西教授を囲んで質問する子どもたち
質疑応答の時間には、子どもたちや参加者が次々と手を挙げ「産卵後、親ガメはどこへ行くのですか」「平均で孵化する数はどのくらいですか」などと質問していました。
講演終了後、児童を代表して6年生の川口紘世(ひろと)君が「生まれ方などを知ることができてうれしかったです」とお礼を述べました。
子どもたちに囲まれて質問を受けた西教授は「関心が高いからか、1・2年生も最後まで集中して聞いてくれてよかったです」と話しました。
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