【きもつき情報局】新集成材SAMURAIで世界を目指せ

鹿児島大学大学院建築構造研究室の塩屋晋一教授が開発した鉄筋入りの補強集成材「SAMURAI(サムライ)」を使用した試作棟を山佐木材株式会社と同研究室が協同で建設し、7月4日に行政や建築関係者を集めて建設途中の試作棟見学会が同社下住工場で行われました。
 

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施設棟で説明をする山佐木材の榎原久夫専務
 
この補強集成材は、国産杉材を使用し、上下に鉄筋が埋め込まれ、輸入材の欧州アカマツや米杉に比べて強度が低いという欠点を克服したものです。これによりオフィスビルなどの高層建築物への活用に加えて、国内杉材の伐採と利用が促進されることで、森林経営の安定と環境保全に貢献することが期待されます。
 

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鉄筋入りの集成材「SAMURAI」
 
接合は接合筋や旅客航空機に用いられる炭素繊維の管、エポキシ接着剤などを使用し、その後の経過をモニタリングし、実用化を目指します。
 
またこの日は、見学会の前にやぶさめ館で講演会も開かれ、構法の概要や集成材の製造概要などを説明しました。
 

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高山やぶさめ館で行われた講演会
 
塩谷教授は「私は本来鉄筋コンクリートを専門としていますので、鉄筋を利用して集成材の強度を高められればという思いで研究を始めました。今回、山佐木材株式会社のご厚意により、実際に建物を建設する実用化研究の機会をいだきました。できるだけ早く高性能の国産スギ集成材を国内に普及させたいですね」と語り、今後への期待を表明しました。
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