肝付町高山地区で約900年続いている流鏑馬では、毎年中学2年生の少年が射手に選ばれ、1カ月半ほどの訓練を経て、10月の第3日曜の本番に挑みます。
そんな伝統行事(神事)である流鏑馬の今年の射手が先ごろ高山中学校2年生の川野雅くんに決定し、8月28日に高山流鏑馬保存会のメンバーが肝付町前田の射手宅に正式依頼に訪れました。
射手宅で行われた決定の報告とお願いの様子
雅くんは町内で活動するサッカークラブ「S・Sアドバンス」でも活躍する13歳の少年です。大役を務めることに対し雅くんは「従兄弟も射手を務めたことがあって、その姿を見て憧れていました。今この時にしかできないことなので、いい経験になると思います」と堂々としています。
祖父母と今年の射手の雅くん。
ちなみに流鏑馬は本来、四十九所神社の例大祭に行われるものであり、今年の10月の第3日曜日はその例大祭日にあたります。雅くんの従兄弟が射手を務めたときも例大祭日だったということで、不思議な縁を感じさせます。
母親の美和子さんは「息子は4人兄妹の末っ子で、多少甘やかして育てた部分があります。話をいただいた当初はこの子にできるのだろうかと心配でしたが、今は流鏑馬を通して成長していく姿を見ることが楽しみになっています」と話し、姉の未沙希さんは「できる限り協力し、弟を支えていきたいです」と家族総出でサポートしていくことを確認しました。
雅くんの練習は町内の旧国鉄線路跡で9月3日から始まります。
この記事へのコメントはありません。