プログラマやグラフィックデザイナー、ユーザインタフェース設計者、プロジェクトマネージャなどが一堂に会し、短期間でアプリケーションなどを共同で開発するイベント「ISAC in きもつき」が4月11、12日、肝付町の内之浦銀河アリーナで開催されました。
ISAC in きもつきはアプリケーションを開発するためにどういったものをつくるか考えをまとめるアイディアソンを2月28日に行っていて、県内外から集まった29名の参加者は、そこで出されたテーマの開発に取り組みました。
ちなみにこの開発イベントは、コンピュータを熟知した者が行うハードウェア・ソフトウェアのエンジニアリングを意味するハックとマラソンを合わせてハッカソンと呼ばれています。
銀河アリーナの一室で行われたハッカソンの様子
全世界同じ日に開催されていて、日本では東京都や福井県などいくつかの会場で企画されました。肝付町はロケットの打ち上げ基地があることから、地球観測データや宇宙科学などJAXAのオープンデータを活用して開発を進めました。
初日の11日は内之浦宇宙空間観測所の峯杉賢治所長と佐賀大学の新井康平教授によるインプットセミナーが開かれ、最新の宇宙技術の概要や新井教授が取り組んできたアプリケーションによる地域活性化の事例を紹介しました。
インプットセミナーで講演する新井教授
参加者はインプットセミナーが終わるとグループをつくって作業に取り掛かりました。各グループのテーマは気象や地形情報に蚊の分布や渡り鳥の情報、文化や風習のデータを重ねることで感染症の予防情報を提供する「STOP!感染拡大」と気象情報を利用して雨の日の服のコーディネートをしてくれる「雨を楽しむ『Teltell』」、人工衛星からの自画撮り「超自画撮りアプリ」、衛星からの気象情報を地球儀に投影し、回転させることにより過去と未来の自然環境や気象情報を投影することができる「IT地球儀」です。
参加者はパソコンやタブレットを持参し、プログラミングやデザインなどそれぞれの仕事を分担して作業を進め、なかには夜を徹して開発に没頭するチームもありました。
開発に取り組む参加者
2日目は各チーム便宜集合で始まりました。前日に引き続きアプリケーション開発に取り組む一方、最終報告会で行うプレゼンテーション用の動画や資料も合わせてつくりました。
審査員と記念写真におさまる参加者
午後3時半過ぎから始まった最終報告会では各グループのメンバーが2日間の成果を発表し、インプットセミナーで講演した峯杉所長と新井教授が「完成度の高い作品ばかりで驚いています。子どもたちがおもしろいと思うものができれば、さらに将来性のあるアプリになるのではないでしょうか」と講評しました。
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