第6回高山歴史研究会が「文化財の保護と活用」をテーマに11月21日、肝付町郷土資料館で開催されました。
会長の海ケ倉嘉通(かいがくら よしかず)さんを講師に、はじめに資料館の展示品を見ながら、前回の補足として遺跡の発掘調査の方法などについて解説したり、遺跡からの出土品について説明したりしました。
出土品について解説
また、享和3年(1803年)につくられた地図「高山惣絵図」の複製パネルを使って、現在とは異なっている肝属川や高山川の流域や仮屋の置かれた場所などを確認し、参加者は興味深そうに地図に見入っていました。
その後、町内の文化財について、「肝付、錦江、南大隅の3町にまたがる稲尾岳は伐採されたことがなく自然のままの植生がそのまま残っているので国の天然記念物に指定された」など、指定された理由や時期、現状などについて説明がありました。
高山惣絵図に見入る参加者
町指定文化財の問題点として、現在58あるなか、継承が途絶えてしまった無形民俗文化財や所在が確認されていない工芸品があることが挙げられました。
また、高山城がかつては肝付城と呼ばれていたことや桜迫神社の仁王像は廃仏毀釈で破壊された新福寺のものであったこと、鷲が牟礼小鷹大明神の仁王像は神仏混交の名残であることなども紹介されました。
さらに、参加者からは高山小学校が西南の役で休校になったという記録があることやおすすめの書籍の紹介などもありました。
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