【きもつき情報局】スペースサイエンスツアー実施へ!

平成27年3月に策定された肝付町のスペースサイエンスタウン構想。
 
内之浦宇宙空間観測所をはじめとする「宇宙科学」関連の地域資源を活用していこうと、「宇宙科学」をテーマとしたまちづくりのビジョンや施策を取りまとめたものです。
 
町では同構想のなかの「『宇宙のまち』きもつきのファンづくり事業」の一環として、町の魅力を知ってもらうことを目的とした「スペースサイエンスツアー」を企画しています。
 
そのツアー実施に向けたモニターツアーが3月26日に開催され、九州工業大学の学生を中心とした26名が参加しました。
 
ツアー前のレクチャーとして、うちのうら銀河アリーナで、行程などについて説明があったほか、内之浦宇宙空間観測所や日本の宇宙開発の父と呼ばれる糸川英夫教授について映像などを用いながら解説が行われました。
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説明を聞く参加者
 
その後、昼食を経て、宮原一般見学場や長坪シェルター、観測所などを訪れました。
 
2014年のイプシロン打ち上げ時の様子の説明、建築家・池辺陽の作品のひとつであるシェルターが取り壊しの危機から町役場職員や大学教授らの尽力により間一髪で逃れたエピソードの紹介、観測所で実際に働いていた人々の話などに参加者は熱心に耳を傾けていました。
 
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ロケット発射台をのぞむ宮原見学場
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長坪地区のシェルター取り壊しの危機のエピソードを紹介
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元内之浦宇宙空間観測所スタッフに質問しながら見学
 
また、コスモピア内之浦で、観測所建設時に道路づくりや炊き出しなどを行って協力し、その後も支え続けた内之浦の婦人会メンバーである橋本雅子さんに建設時の様子や地域の人々と観測所のかかわりについて話を聞きました。
 
参加者は「どうして町に被害が出るかもしれないのに、打ち上げに失敗しても応援できるのですか」といった質問をし、橋本さんは「陸の孤島ではあっても漁業が盛んで豊かだったから(心に)余裕があり、(スタッフとの)交流も盛んだったからではないでしょうか」などと答えていました。
 
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内之浦宇宙空間観測所建設当時の話をする橋本さん
 
最後に、参加者は内之浦を見渡す叶岳の叶嶽神社に参拝し、「宇宙に行きたい」などとそれぞれ望みを書いた絵馬を奉納しました。
参加者のひとり、九州工業大学の高橋瞳子さんは「宇宙が好きで来てみたいと思っていました。宇宙関連以外のものもあって、観光でも来てみたいです。地元の方の話を聞いて、将来、地元や周囲の人々に支援してもらえる仕事をしたいと思いました」と話しました。
 
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絵馬を奉納する参加者
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叶岳展望所の顔出し看板で記念撮影
 
また、「もっと宇宙のことを盛り込んだり、地質や動植物などについて盛り込んだりしてもいいのではないか」などの意見も出ました。
 
なお、肝付町では「宇宙科学」関連資源を活用し、町のファンを増やしていくことを目的にした「きもつき宇宙協議会」を平成28年度に発足予定です。
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