【きもつき情報局】明治維新を生きた高山の郷士・宇都宮東太

「宇都宮東太」という、歴史上の人物をご存知でしょうか?
 
肝付町高山地区、かつての高山郷の上級郷士であった宇都宮家の、明治維新前後を生きた人物なのですが、私は今年2月の高山歴史研究会で取り上げられるまで知りませんでした。
 
このときに、町民出身の幕末の志士・是枝柳右衛門を教えた、「幕末の漢学者で文武両道に秀でた和歌・華道・茶道の師匠」(出典:高山郷土誌)であることを知りましたが、それ以上の詳しいことはわからないままでした。
 
それが、11月6日に鹿屋市で開かれる「明治維新150周年記念シンポジウム」の基調講演で、この人物について取り上げられると聞き、参加することにしました。
 
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300名ほどが集まった会場(リナシティかのや)
講師は安藤保さん。日置市出身の九州大学名誉教授で、鹿児島県歴史資料センター黎明館の史料編纂顧問や鹿児島県文化財保護審議会委員などを務めています。
 
安藤さんは宇都宮家の史料を研究していたこともあり、「宇都宮東太を通してみた大隅の郷士」をテーマに講演を行いました。
 
宇都宮東太は、多趣味な風流人で、学問は身分問わずに必要なものといった思想を持つ教育指導者であったことなどが紹介されたほか、新暦が施行されてからも旧暦を守っていた「頑固者」であったと推定されるなど、人間味を感じさせる面も紹介されていて、興味深いものでした。
 
西南戦争については、私学校の正当性や西南戦争で支持すべきはどちらかについて話し合うなどしていたそうで、「本意ではなかったが、かかわらざるを得なくなった」と解釈されていました。
 
安藤さんは宇都宮東太を「為政者とはどうあるべきか考え、子弟に伝えていった人物である」と結びました。
 
また、講演に続き、「大隅から明治維新を考える」をテーマとしたシンポジウムが開催され、明治維新前後の大隅の暮らしなどを知ることもできました。
 
ちなみに、再来年、平成30年(2018年)は明治維新150周年ということで、機運を盛り上げようとこのシンポジウムを含め鹿児島県ではさまざまなイベントを計画しています。
 
西郷隆盛や大久保利通といった人物だけでなく、その周辺の人々や当時の人々の暮らしなど広く見直していくための調査を行い、「明治維新と郷土の人々」としてまとめています(県のホームページからダウンロードできます)。
 
これを機に、明治維新について、また郷土の歴史上の人物について、あらためて学んでみるのもいいかもしれません。
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