肝付町高山地区に伝わる流鏑馬。毎年中学2年生の男の子の中から一人の射手が選ばれ、約1か月半の厳しい訓練を経て、10月の第3日曜日の本番を迎えるという伝統神事だ。
そんな流鏑馬の今年の射手が高山中学校の増田蓮くんに決定し、8月11日に高山流鏑馬保存会のメンバーが正式依頼のために射手宅を訪問した。
今年の射手を務める蓮くん
(左から父親の清文さん、蓮くん、保存会の川野会長)
実は蓮くんの兄、啓吾くんは2年前の射手。当時小学6年生だった蓮くんは、兄の勇壮な姿に憧れて、その頃から射手を務めたいと心に決めていた。
学校では空手部に所属し、全国大会に出場するほどの腕の持ち主。蓮くんは「流鏑馬の大変さは兄の姿を見てわかっています。それでもこの大役を務められることがうれしくて仕方ありません」と胸を躍らせる。
2年前に射手を務めた兄の啓吾くん
兄の啓吾くんは「2年前は練習で負った骨折を乗り越えて射手を務めました。弟にはもし怪我をしても、心が折れないように気持ちをしっかりともって練習に取り組んでもらいたいです。練習にはできるだけ足を運んで、弟を支えていきます」と話す。
今年は9月1日から町内の旧国鉄線路跡で練習が開始される。
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