2017年の流鏑馬練習が9月1日、旧国鉄大隅線の線路跡で始まった。今年の射手は高山中学校2年生の増田蓮くん。2年前の射手を兄に持つことで話題になっている少年だ。
午後4時半頃、蓮くんは緊張した面持ちで流鏑馬保存会のメンバーとともに神事に臨んだ。役場担当者や家族、親戚など多くの人が集まるなか、粛々と神事が執り行われ、神主が2頭の馬とメンバーに大麻(おおぬさ)を振り、今年の流鏑馬の安全と成功を祈願した。
神事に臨むメンバーら
神事を終え、晴れやかな表情を浮かべる蓮くん。次は馬に跨って線路跡を歩く練習に移った。始めに昨年の射手で今年の後射手を務める、近藤祐生璃(ゆうり)くんが神馬の隼に跨り、線路跡約200メートルを往復。蓮くんはその後について歩いた。
まずは後射手が騎乗
次は蓮くんの番。事前に馬と触れ合ってきた蓮くんにとってはなんてことのない練習になると思われたが、この日からの初練習では、ただ跨って歩くのではなく、両腕を上にあげた状態を維持しないといけない。
続いて今年の射手蓮くんが騎乗
初日とあってさすがに疲れたのか、腕の位置が少しずつと下がってくる。それに気づいた2年前の射手、兄の啓吾くんは「きつくても腕の高さを意識して」とアドバイスした。
この日は線路跡を2往復して終了。初練習を終えた蓮くんは「やっとスタートラインに立てたような気持ちです。明日からの練習も頑張ります」と安堵の表情を浮かべた。
初日を無事に終えた蓮くん
後射手の祐生璃くんは「一年ぶりの騎乗です。昨年のことを思い出して緊張しましたが、初練習を終えて、今は本番までの過程が楽しみになってきました」と話した。
馬主の牧場へと帰る隼と流星
今後は一週間ほど線路跡で練習を行い、それから本番の行われる四十九所神社前の参道(宮ノ馬場)に移り、練習が続けられる。
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