高性能と低コストの両立を目指す新時代の固体燃料ロケット、イプシロンロケット3号機(以下3号機)の打ち上げを間近に控えた10日未明、打ち上げ場所の内之浦宇宙空間観測所でリハーサルが行われた。
第五光学観測室から撮影
リハーサルは実際の打ち上げ時刻(午前6時)に合わせ、打ち上げ中止の可能性を含めたさまざまなケースを想定して進められた。午前2時40分をまわった頃にイプシロンロケットが格納されている整備塔の扉が開き始め、発射装置に備え付けられた3号機が旋回して射点まで移動する一連の動作を公開した。
衛星を開発したNECのロゴが貼り付けられた
3号機は大型推進薬タンク開発や液体推進システムを削除し、システムのシンプル化を実現した。強化型イプシロンロケットのオプション、ポスト・ブースト・ステージを採用して軌道投入精度を高める飛行実証を行う。
搭載される衛星はNECが開発した高性能小型レーダ衛星(Asnaro-2)。
雲に覆われているポイントでも電波で地表を観測できることから国際的にも注目を集めている。災害状況把握、国土管理、資源管理などの分野で活躍が期待されそうだ。
打ち上げは1月17日、午前6時から6時35分を予定している。
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