【きもつき情報局】なつかしの海の味?! カメノテ

カメノテ。
 
その名の通り、亀の手のような形をした海の生き物です。岩にくっついて動かないので、貝の仲間かと思いきや、実はカニやエビ、フジツボなどと同じ甲殻類。
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(カメノテ。上の部分が付け根?で、岩についています)
 
肝付町の内之浦・岸良地区では「シミナ」と呼ばれています。「ミナ」は貝類全般を指すそうですが、「シミナ」はカメノテのみを意味するとのこと。貝の仲間として扱っているわけですが、「シ」の由来は不明です。
 
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(岩の隙間にびっしりついたカメノテ)
 
このカメノテ、日本の海岸部では珍しくないもののあまり流通していないので、存在を知らない人もいるかもしれませんが、内之浦や岸良では馴染み深い食材です。
 
そのカメノテについて、長年に渡って崖のような岩場を上り下りして海釣りなどを楽しんでいる、牧谷フヂさん(84歳・内之浦在住)に教えてもらいました。
 
岸良出身のフヂさんは、子供の頃からの釣り好き。嫁いでからも旦那さんやお舅さんに教えてもらって岩場に釣りへ出かけていました。以前は一人でも釣りに出かけていましたが、旦那さんに心配されるので、息子さんが帰省したときだけ一緒に行くようになったそう。そんなフヂさんはカメノテとりもよくしていました。
 
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(「広々としているのを見るとストレス解消になる」と海に出かけるのが大好きなフヂさん)
 
 

■とる時期・場所

 
カメノテは基本的に一年中、とることができます。夏場になると「虫がつく」という人もいますが、フヂさんによると気にしなくてもよいとのことでした。
 
カメノテがついているのは、潮が引いたときに顔を出す岩場なので、一番いいのは大潮の引き潮のとき。湾ではなく外海に面しているところのものがおいしいそうです。色が黄色いのはおいしくないとのこと。
 
春にはカメノテの先にノリがついていることもあって、ノリがついているとより一層だしが出ておいしいそうです。
 
ちなみに、ステンレス製の硬い、ヘラのような道具を使わないと岩からとれないそうなので、とりに行くときは道具を準備してください。
 
 

■下ごしらえのコツ

 
とったら、潮溜まりなどを利用して海水で洗って、小さすぎるものなどを取り除いて持ち帰ります。真水で洗うと、水っぽくなっておいしくなくなるそうです。
 
 

■調理について

 
だしがよく出るので、汁物としてよく食べられますが、醤油で煮ただけのものも酒のさかなにおすすめ!とのこと。
 
正月には吸い物にし、お客さんのもてなしに使っていたそうです。フヂさんが作っていた吸い物の具材はカメノテ、しいたけ、人参、キヌサヤ、揚げ豆腐。各家庭で、その家の定番があったかもしれません。
 
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みんな食堂でも大人気だった「シミナ汁」。岸良のソウルフードのひとつなのかも?!)
 
 

■食べ方

 
初めてカメノテを目にした人のなかには、その見た目から食べることをためらう人もいるのではないでしょうか。「だし」としてのみ使ってもいいのですが、ぜひ思い切って身も食べてもらいたいものです。一度食べたら、とりこになるかもしれません。
 
食べる「身」の部分は「根元」の方です。「爪」形の方はジャリジャリするので(かなり口に入れるのがためらわれる見た目です)、食べません(食べる強者もいるとのこと!)。
 
※爪の部分にどんなものが収まっているのか、興味のある方は一番下に海辺で活動中のカメノテの写真を載せていますのでご確認ください。
 
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(殻をむいて、点線部分から上の部分を食べます)
 
また、すまし汁のみ具材となっていたカメノテの食べ方をきしたんカフェ実行委員会メンバーのご協力で動画に撮らせてもらいましたので御覧ください。

(岸良における一般的なカメノテの食べ方を動画でご覧ください)

 
 
 

◯おまけ:活動中のカメノテ画像

 
カメノテの爪形部分から、餌を取るために「蔓脚」というものを伸ばしているところです。
 
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