【きもつき情報局】綱持ちのススメ~流鏑馬2019

肝付町の四十九所神社で毎年10月第3日曜日に奉納される高山流鏑馬。
 
射手は中学2年生が務め、7月から8月に正式に決定してから練習が始まります。
 
夏休み期間中にも馬とふれあい、少しずつ練習は始まりますが、本格的に始まるのは9月から。射手や関係者たちの安全を願う祈願祭の後、本番2日前の「潮がけ」まで悪天候時をのぞきほぼ毎日練習が行われます。
 
まず肝付町前田の旧国鉄線路跡(旧大隅線跡)を利用して練習を行い、次に四十九所神社の参道での練習に移ります。
 
(旧国鉄線路跡での練習風景【2019年9月3日撮影】)
 
(横から見るとこんな場所です)
 
(旧国鉄線路跡はこの辺り。距離は参道よりも30メートル近く短いそうです)
 
参道は流鏑馬のために半分が未舗装の馬場となっています。この道路、地元の方には日常風景、当たり前のことなのですが、町外から来訪した人は流鏑馬のためだけにと驚くこともあります。
 
馬場の長さは四十九所神社前から県道539号との交差点付近までの約330メートルです。
 
(四十九所神社の参道。2019年の練習は約1週間で参道へ移りました)
 
この参道での練習のときに、人手を要するのが馬場(未舗装面)と道路(舗装面)を仕切るロープを手に持つ「綱持ち」です。
 
高山流鏑馬保存会のメンバーをはじめとする関係者、近所の住民、同級生や下校中の小学生などさまざまな人々が「綱持ち」をしながら練習を見守ります。
 

(綱持ちは小さな子どもから年配の人までさまざま)
本番で走るのは、矢を射ない空走りを含めて計4回で、同じように練習でも4回走ります。
 
綱持ちをすると、馬の走る勢いや射手のかけ声など、流鏑馬独特の雰囲気を間近に感じることができます。本番では、ここまで近づくことができませんので、練習ならではの醍醐味といえそうです。

(綱持ちで応援する高山中の生徒たち)
 
他ではなかなかできない体験ですので、肝付町在住の方も、来町された方も、機会がありましたら応援を兼ねて、下記の情報を参考に、ぜひ「綱持ち」に参加してみてください。
 
【綱持ち&練習見学の基礎知識】(2019年版)
■時間:16時半から1時間程度[10月17日(木)まで]
■場所:四十九所神社前
■射手:中野 紅くん(高山中2年) 馬に乗って馬場を疾走。練習が進むと馬上から矢を射ます。練習が進むに連れ、持ち物や被り物が変わります。
 
(撮影日:9月10日)
 
(撮影日:9月19日 練習用のあやい笠をかぶり、弓を手にしています)
 
■後射手:大園悠馬くん(高山中3年) 射手&馬の後を追って、全力疾走!  前年の射手で、練習のときは射手にアドバイスもします。
 
■しおまき:中野雅仁さん(射手の父親) 射手&馬が走る前に、毎回、真砂をまき(場を清め)ながら馬場を歩きます。
 
■高山流鏑馬保存会のみなさん:馬場を準備したり、旗を振ったり(馬場の安全確認)、馬を引いたり、射手たちにアドバイスしたり、綱持ちをしたりと大活躍。的づくりなど見えないところでも準備に奔走。
■馬:流星号とみらい号 練習ではどちらも走ります。本番ではどちらか一頭が神馬として走ります。大きさは違っていても、2頭はよく似ています。どちらが練習で走っているかチェックしてみてくださいね。
 
見分けるポイント①:鼻筋の斑点。流星号には白いなかに斑点があります。
 
 
見分けるポイント②:しっぽの長さ。流星号は地面スレスレ、みらい号は足の白い模様のあたりまで。
 
(流星号)
(みらい号。19日の練習では、みらい号が走りました。射手が背負っているのは矢を立てる「えびら」です)
■注意事項
馬を驚かさないように光るもの・光を反射するものを身に付けない、カメラのフラッシュを使用しないなどご協力をお願いします。
 
(練習中は、カーブミラーもこの通り、覆っています)
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