【きもつき情報局】盛夏に鮎の友釣り~やっぱり岸良はすごい!

肝付町・岸良出身の宮薗浩樹さん(ベトナム・ハノイ在住)が、今夏も帰省して、投稿してくれました。
今回の舞台は海ではなく川! 釣りを通して岸良の自然の素晴らしさを伝えてくれます。
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これまで、お盆の帰省時はキス釣りをしてきましたが、今回の帰省では岸良の久保田川で鮎釣り(友釣り)を楽しみました。
自分が友釣りを始めたのは10数年前で、場所は秋田県にある家内の実家近くの川です。友釣りは道具や釣り方などが独特で、一人で始めるには敷居が高く、なかなかチャンスがなかったのですが、たまたま親戚に名人がおり、その手ほどきを受けてからはまってしまいました。以来、日本にいた夏の時期は片道2時間近くかけて栃木・群馬方面にちょくちょく出かけていました。
思いおこせば、小・中学校時代の夏休みといえば、毎日のように久保田川に出かけ、手製のモリを使ってのダンマ(手長エビ)捕りや、つけ針でのウナギ釣りに夢中になっていました。その時、水中に潜ると石の周りをキラキラと魚体をひるがえしながら鮎が泳いでいたのを鮮明に覚えています。
さて、前置きはこれぐらいにしておいて、以下、鮎釣りの状況です。
友釣りは生きた鮎をおとりにして、その鮎に縄張りを荒らされまいと攻撃してくる別の鮎を引っ掛ける釣りです。よって、おとり鮎がないと事が始まりません。友釣りが盛んな河川では、このおとり鮎を販売(1匹500円程度)していますが、大隅半島には残念ながらおとり鮎を販売しているところはありません。
このため、先ず鮎を引っ掛ける道具を使っておとり鮎を確保することから始めなくてはならず、当方の場合は前日に隣町のA川に行っておとり鮎を確保することにしました。幸い、先に釣っていた親切な人(鹿屋の人)がおとり鮎を2匹分けてくれました。
(挨拶代わりの1枚・胸のステッカーは隣町A川の遊漁券)
翌日(8月13日)、満を持して久保田川へ出かけました(自宅から車で5分かからず)。父ちゃんから聞いたところ、昔は潜って手製の道具を使って鮎を引っかけていたようですが、恐らく有史以来、久保田川で友釣りを行うのは、自分が初めてではないかと少しドキドキしながら釣りを開始しました(初めてではなくても5番目以内は間違いない?)。
それにしても、川の水のきれいなことといったらありません。それもそのはず上流部には人家はほとんどなく、源流からそのまま清流が流れてきているからです。
(久保田川の清流)
仕掛けをセットし、足元からおとり鮎を送り出してやると、5秒もたたないうちにヒット。1匹目なので慎重に取り込むと、追星(胸の黄色い斑点)の鮮やかな、まっ黄色の天然鮎です。鮎釣りで有名な河川でも近年は放流(養殖)鮎が主体で、天然鮎だけというところはそう多くありません。放流鮎は概して色が白っぽく、また縄張り意識が薄いので、あたりも強くありません。それに比べて、久保田川の鮎は全くすれていない天然鮎だけです。
(スイカの香りのする、まっ黄色の天然鮎)
その後も、次々に天然鮎がヒットします。開始前は、釣れるかどうか半信半疑で弁当も持たずに出かけたことから、昼前になり腹が減ったので母ちゃんに電話して、握り飯(梅干し)と卵焼きを届けてもらいました。清流の音と景色を楽しみながら食べる握り飯の旨いこと旨いこと、これ以上の贅沢はありません。
その後、食べる分は十分に確保したので納竿としました。資源保護の観点からも釣り過ぎは禁物です。
(当日の釣果)
最後に。鮎釣りを楽しめる河川では漁業権が設定されていて遊漁料を徴収するケースがほとんどです。それは資源保護やルールを守る観点から大事なことだと思います。しかしながら久保田川にはそれがありません。もし、今後、久保田川で鮎釣りなどされる方がいらっしゃったら、釣り過ぎは控え、またゴミはキチンと持ち帰るなど、この豊かで貴重な天然資源(天然鮎)をずっと残していくためのご協力よろしくお願いします。
来年の夏はキス釣りと鮎釣りの両方を楽しみたいと思います。
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