【きもつき情報局】地域に根ざして60年~ミニショップむらた

肝付町高山地区の中心部からやや離れた県道73号沿いにある「ミニショップむらた」は生鮮食品や惣菜などの食料品を中心に扱う、地域に密着して約60年続いている商店です。
小さいながらも生活に必要なものをひと通り揃えられることで、「買い物しやすい」と高齢者から喜ばれています。
県道沿いにある店。火・金曜日は店の前で焼き鳥も販売!

昔ながらの商店

この商店を営むのは、2代目となる福永等さん・リツ子さん夫妻とリツ子さんの妹で店長の松元千鶴江さんです。
最初は旧高山駅前の通りに「村田商店」として、姉妹の両親の村田千秋さん・スマ子さん夫妻が昭和32年(1957年)に開いた、野菜や果物など青果を中心とした食料品店でした。

一番古い「村田商店」の写真
昭和40年ぐらいまでは、市場を通さず周辺地域の畑を巡り、農家から直接買い付けることもしていたそうです。
一度同じ通りのすぐ近くに移転したそうです
店の前で撮られた村田一家の写真
(左から千秋さん、千鶴江さん、スマ子さん、リツ子さん)
昭和50年頃に「ミニショップむらた」に改称後、肉や魚も取り扱うようになり、昭和60年頃からは惣菜の製造・販売も始めました。平成3年(1991年)に現在の場所に2号店を出し、約10年前、駅前にあった店を閉めた後はこちらで販売を続けてきました。
店長の千鶴江さんは「お客さんとの会話を大事にし、気持よく買い物ができる店にしていきたいです」と小さな店だからこそできる、客との触れ合いを大切にしています。
店内の様子

手づくり惣菜が人気

店の特徴のひとつとなっているのが惣菜です。つくり始めた当時は店で売るだけでしたが、仕出しもするようになり、今では多い時でひと月に2000食ほどの仕出し弁当の注文を受けることもあるそうです。
これらの惣菜をつくっているのは、リツ子さんと20年以上働いているベテランが多いというパートのみなさん。担当がそれぞれ決まっていて、手づくりの味を提供しています。
メンチカツを揚げるスタッフ
惣菜の中での一番人気は鹿児島で「ガネ」と呼ばれるかきあげです。ひとつひとつが、手のひらに余る大きさで、試しに測ったものはなんと直径20センチもありました。
甘くておやつ代わりにもなるこのかきあげを「必ず弁当に入れてほしい」と注文するファンもいるそうで、店頭でも毎日販売しています。
ボリューム満点のかきあげ
二番人気はやはり手づくりのコロッケ。実はこのコロッケ、店頭に並ぶのは週2~3回と不定期です。それというのも、お弁当づくりの空き時間を利用してつくられているからです。
「『時間があるから、よしつくろうか』『そろそろコロッケをつくらないとね』などとそのときそのときで決めています」とリツ子さんが笑いながら教えてくれました。
コロッケ販売の目印は店の前に出すのぼりで、通りがけに自動車から見かけたお客さんが引き返して買っていくこともあるそうです。最近は、店のFacebookページを通してのお知らせも始めています。
じゃがいもとひき肉の手づくりコロッケ
三番人気は大きなミートボールで、こちらはガネと同じく毎日販売されています。基本的に一個一個が大きいのですが、それでもつくり手によって若干大きさは変わるそうで、「大きいときはラッキーと思ってください」とリツ子さん。手づくりゆえの「お楽しみ」かもしれません。
メディアで紹介されて人気が上昇したというミートボール
これらの惣菜は、老若男女幅広い年齢層のお客さんが購入し、17時が過ぎた頃には人気のかきあげなどほとんど売り切れています。
リツ子さん(右)・千鶴江さん(右から3人目)姉妹とスタッフのみなさん
「昔ながらの商店は少なくなりましたが、両親の開いた店の名前を消さないよう、できるだけ頑張っていきたいです」とリツ子さんは話します。
これからも暮らしを支える店として続いていくことを地域の人々も願っています。
【店名】ミニショップむらた
【住所】肝付町前田3809-2
【電話番号】0994(65)9166または(65)3036
【営業時間】8:00~21:00
【店休日】なし
※Facebookページはこちら
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