約900年の歴史を誇る肝付町の伝統神事、高山流鏑馬にこのほど新しい馬が加わり、同馬の安全を祈願する神事が同町の四十九所神社で行われました。
これまで「りゅうせい号」と「みらい号」の2頭を使い流鏑馬奉納が行われてきましたが、今年から若馬のみらい号に代わり経験豊富な15歳馬が仲間入り。今後はこの2頭体制で高山流鏑馬を支えていくことになります。
りゅうせい号(右)とみらい号
新しい馬は穏やかで人間に従順な性格とされているクォーターホースという品種の乗用馬。高山流鏑馬といえば大型の農耕馬というイメージが強いのですが、調教が難しい事もあって、より安全に運用できる品種を加えてもいいのではないかと、検討を重ねてきたといいます。
神事には高山流鏑馬保存会メンバーの他に昨年の射手で今年の後射手を務める吉永昊志朗くんも参加し、神事後に試乗もしました。同馬は馬道を乱れることなく小走りし、昊志朗くんの止まれの一声できちんと止まる姿に見学者らは称賛の声をあげていました。
昊志朗くんは「初対面なのにとても人懐こい馬で驚いています。声や手綱の操作にも完璧に応えてくれる。とても良い馬だと思いました」と感心していました。
同馬の名前はこれから公募で決める予定で、保存会の有馬大作会長は「各地の流鏑馬に貸し出されていた馬で経験豊富。この馬に約900年の伝統にふさわしい良い名をどんどん考えてほしい」と話しました。
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